どうも、日之助です。 今年の春は何か体感的にもあっという間に来て、過ぎ去っていってしまったような感じでした。
もう少しゆっくり春を満喫したかった今日この頃です^^;
さて、春といえば、新生活・新しい環境での人間模様などいろいろとあるかと思いますが、今回は、私の会社に今年度入社してきた新入社員さんと、彼につきっきりで教えることになった、仕事の教育指導の人について、やり取りをみていてちょっと思ったことが出てきたので、今後の新入社員教育の覚書きも含めながら書いていけたらな…と思います。
まえがき
まずは、今回入社してきた新入社員さんの簡単な紹介をしましょう。
新入社員 Bさん
・文系短大卒の、20代前半
・普段から眼鏡をかけていて、見た目ちょいインテリ系
・とにかくウルトラ超がつくほど、真面目さん
・在学中から合気道を習っているとのこと
・返事はとてもハキハキしている
・普通車の免許は持っているが、車に乗るのが超苦手
なので、会社までは3~40分かけて徒歩で通勤してくる
新社会人で初々しくて(そりゃそうだw)素直そうな感じの人だなぁ^^ というのが、会社での入社式での挨拶で思った印象でした。
この人なら、仕事も少しづつ覚えて、頑張っていってくれるだろうなとも思いました。
あと、入社式前に会った際、挨拶の声をかけたら、笑顔で「おはようございます^^」と返してくれたのも、社会人として基本的なことですが好印象を持ちました。
この後、まさかあんな事態になるともまだ知らずに……
事の発端
入社式も無事終わり、まずは社内の部署の紹介、5S活動(※)というものをやっているのでそれについての説明、社内での規則の説明… 等々、これからこの会社で働いていくための基礎知識を教育担当者に教わっていました。
(※5S活動とは…整理(Seiri)・整頓(Seiton)・清掃(Seisou)・清潔(Seiketsu)・躾(Shituke)をローマ字で書いた際の頭文字の「S」を取り呼ばれるもの。これを正しく実行・定着していくことにより、仕事をいかに効率良くできるか、ミスを未然に防げるか、現場で作業を安全に行えるかが、各職場で表れてくると言われている取り組みの一環)
そしてそれも終わり、数日が過ぎると、最初は新人研修と名の付く講習があり、当会社は設計から加工・加工部品を使い、産業用機体の組立と配線までを行う製造業でしたので、設計図面の見方・検査器具の使い方・工具の使い方がわからないと仕事を進められません。そこで、明日はその図面の見方、器具・工具の使い方等々を教わってくるとのことで外出の予定でした。
そんな研修日の前日のこと…
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”新人指導のAさん”] そういえばB君。明日の研修会は会場までどうやって行くの?[/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”R1″ icon=”2.jpg” name=”新入社員B さん”] えーっと…会社から自宅まで歩き、自宅から会場まで車で行く予定です。[/speech_bubble] [speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”新人指導のAさん”] そうなんだ…あれ?それだったら、会社まで車で来てさ、会社から直接会場まで行けばいいじゃない。[/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”R1″ icon=”2.jpg” name=”新入社員B さん”] …あー…うー…えーと、その…(といいながら顔をうつむける)[/speech_bubble] [speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”新人指導のAさん”] …? 何か、会社まで車に乗ってこれない理由があるのかな?[/speech_bubble]その瞬間、彼は目を見開き、大粒の涙が次から次へと座っている彼のひざへこぼれ落ちました。
[speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”R1″ icon=”2.jpg” name=”新入社員B さん”]!?ぼ、ぼっ、僕は!…ひっく…ひっくだ、だめなんです![/speech_bubble] [speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”新人指導のAさん”] …!?(ギョっと驚きつつ)あのっ、どうしたの?急に…;(なんか変なこと聞いちゃったかな…俺)[/speech_bubble]どうも、理由を尋問にならないよう、その指導者の人が優しく聞いたところ、採用面接の際は、免許も持っているし、「会社の社用車も運転します!大丈夫です!」
と言ったが、自宅近くの道がとても狭く、一台通れるかどうかの道で怖いということ。さらに学生時代の自動車教習所での教習中も車の運転自体に「とても自信がない」こと。さらにさらに自信がない中の運転は危ないので、親に運転を控えるように言われていることが主な理由ということでした。
指導者の人は、そんなに車の運転が怖くて嫌なら、どうして面接のときに正直に言わなかったんだろうと首をかしげていました。
事の発端2
さらに、また別の日のこと。
これからこの会社で働いていくに当たり、図面が読めないと仕事に支障が出るので、まずは加工製品の検査の仕事をしながら、少しづつでも図面の見方を覚えてもらいたく、新人指導官のAさんは彼に課題を出しました。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”新人指導のAさん”] B君、今日はこの図面で金属の板にドリルで穴をあけたいから、板の端から穴の中心まで測ってくれる?[/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”R1″ icon=”2.jpg” name=”新入社員B さん”]は、はい… (といって、板の端から穴の端を測る)[/speech_bubble] [speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”新人指導のAさん”]
B君ね、穴の中心はここだよ。もしそのやり方をするなら、この穴の直径を測ってから、計算して半径を出して、板の端から測った数値を足すんだよ[/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”R1″ icon=”2.jpg” name=”新入社員B さん”]
はい…[/speech_bubble]
そしてまた板の端から測りだすB君。
その後見ていても一向に穴の直径を測るそぶりはない。数時間も板の端から測っているB君にいい加減しびれをきかせたAさんは、こう言った。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”新人指導のAさん”](少し強めの口調で)B君。この穴の直径測って。[/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”R1″ icon=”2.jpg” name=”新入社員B さん”]
はい…(と言って穴の直径を測った)…3cmです[/speech_bubble]
最初からAさんが測っていた時は3.3cmだったのでおかしいと思い、もう一度測らせた。
何度やらせてもB君は、「3cmです」という。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”新人指導のAさん”]B君ね。本当に3cm? …測った数値を俺に見せてくれない?[/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”R1″ icon=”2.jpg” name=”新入社員B さん”]
はい……[/speech_bubble]
そういって測ってみせた数値は3.3cmだった。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”新人指導のAさん”](なんで3.3cmを3cmなんて言うんだろう)…B君。3.3cmだよ? 3cmでないじゃない。 どうして3cmって言ったの?[/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”R1″ icon=”2.jpg” name=”新入社員B さん”]
はい… 四捨五入しました。[/speech_bubble] [speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”新人指導のAさん”]
………(いやいやいやw そんな事したら検査の意味ないだろ(怒)[/speech_bubble]
というようなことがあったりしました。
教えていく過程で発覚した問題点
それからも、ずっと計測器で金属の板のサイズを測り、図面通りできているか測っていましたが、一向に図面通りの数値が出ない。(他の人が測ると正しい数値が出る図面、数値が見やすい図面しか彼には渡していませんでした)
・四捨五入したら正確な数値が出ないので、しないようにと注意してもやめない。
・聞いててわからないことがあったら都度聞いてねと、やり方を丁寧に教えてもできない…むしろ、教えたとおりにやろうとしない。 なぜ教えたとおりにやらないの?と聞くと、やり方がわからないと言う。
・何度も同じことを教えても、教わった通りにやらない。(自分で勝手にやり方を変えてしまう→そのやり方が傍から見てさらに時間がかかってるやり方を行う)
・すこし強く注意するとすぐ泣いてしまう。
急転直下の出来事
そんなことが、約三週間ほど続いたある日、彼は今まで仕事を教えてくれた新人指導官Aさん…ではなく、社長を呼び止めて話をしていました。
今までの作業の取り組み方を見て、自分で作業をやってみてどうなのか(出来そうなのか or 今は出来ていなくても今後やっていけそうなのか)、ここまでやってきてみて、出来ていないところは、自分がどう改善していったらいいのか少しでも考えているか…など、彼に聞いたようです。そうしたら彼は、「頑張っています。でも限界かもしれません…」と言ったそうです。
それからこの日残っていた人たちの話からすると、長らく話をしたとのことですが、翌日、会社に来ると、彼の姿はありませんでした…。
(来なかったのは、社長自身が彼が仕事がつらいからというので、会社を休ませたとのことでした。)
※1.正式に会社を辞めますという連絡はまだ来ていないので、今後彼がどうするかはわかりませんが、多分ことの雰囲気や流れ方からして、休み続けて最終的には辞めるということになるとは予想していますが…
※2.仕事がつらいからといって、現場責任者に相談せず、一気に最高責任者の社長に泣きつい…オット もとい直談判しにいった行動は、また色々別の話も絡んでくるので、ここでは割愛します;
会社の採用体制と職場について考えてみた
新卒で入社した社員が短期間(今回については約2週間弱)で辞める。この事をきっかけに私自身、どうしたら新卒社員が定着する職場になるか、会社側として採用者を見る際に何を身につけたらいいか、ヒラの身分ではありますが考えてみました。
・新卒者への職場対応・
1.しっかり時間を取って教えてもらえる環境。
(教える側も教育期間の間だけは、抱える仕事を減らして教える)←他の割り振れる人などにお願いして
2.(工業系などの学問を専攻していなくても)会社独自のわかりやすいマニュアルを作る。
3.職場でフォローできない分は、職業技術専門校などの講習などに参加し学んできてもらう。
4.初めての仕事に従事してしばらくは、仕事に対する精神的な面でもサポートが必要だと思うので、コミュニケーションを少しでも相手から取ってもらえるようにする。(相談しやすい関係を構築していく)
5.会社全体として大きな目標に対し前向きに取り組んでいる姿を感じてもらえるようにする。
(向上心が少なくなってきて、なぁなぁで仕事になると何のために仕事してるんだろうと空しくなり他所の会社に目が向きやすくなるとも思うので…)
・会社側が採用者を見る際に身につけたほうがいいと思うもの・
※これはうちの会社に限り…なとこもあるかもしれませんが…;
1.人事課がない(小さな会社の為、社員のことはほぼ全て社長がおこなっている)ので、入社する際に、社長以外の面接官(管理職の人)もつけて採用面接する。
2.面接官を担当する人は、不定期でもいいのでなるべく人事関係のセミナーや講演に出て人を見る知識やスキルを養う。
3.一般の適性検査とは別に、会社独自の適性検査を面接時に導入する。
(部品を組み立てる部署が志望なら、社内でよく使う工具を使ってネジをとめるテストをしてみたり、事務職が希望ならエクセルで簡単な表を作ってもらったり…などなど)
あとがき
今回、最近起こった出来事で、かなりマイナーネタを書いてしまいましたが、長い間、社内で横たわっている人事の問題を少しでも改善したいのと、まずいないかもしれませんが、同じような環境にいる方のわずかでも改善に続く参考になればと思い書かせていただきました。
今後は、雇う側も働く側も、お互いにWin-Winな関係で業務を進めていける環境になっていったらよいなと思っています^^;